スコアカードは宝の山

スコアカードを工夫すれば、多くの課題を発見することができます。最終スコアだけを見て「良かった、悪かった」で終わっては本当にもったいないです。

スコアだけで把握できる項目
   ・パーセーブ率
   ・ボギーセーブ率
   ・ホール別状況(難易度、パー)

パット数を記入するだけで把握できる項目
   ・パット数
   ・パーオン率

記入を一工夫することで把握できる項目
   ・フェアウェイキープ率
   ・ペナルティ数(OB、池ポチャ)
   ・バンカーショット数
   ・ティーショット平均飛距離

 これらをキッチリと把握することによって、スコアアップのための課題が明確になるとともに、目標達成のためのプロセスも具体化することができます。

例えば、目標スコアが80であれば概ね以下のように目標をブレークダウンできるでしょう。

スコア 80
  ├  パーオン率40% (7回)
  └  パット数32 (寄せワン 4回)
      │
      ├  ロングホールのパーオン率75% (3回)
      ├  ショートホールのパーオン率50% (2回)
      └  ペナルティ ゼロ

漠然と80切りを目標にしても「それは無理!」とあきらめたくなるかもしれませんが、このように目標(指標)を構造化すれば「やれる感」も生まれてくるはずです。

あとは構造化した目標を達成するために優先順位が高いカイゼンをしていけば良いわけです。

・ OBをしないティーショットを打てる
・ フェアウェイから打つ8番より短いアイアンはグリーンオンできる
・ 花道からのランニングアプローチは1.5メートル以内に寄せる
・ 1メートル以内のパットは絶対に入れる

多分この程度で80は出せるでしょう。でもこれらはそんなに難しいことではありませんし、殆どのゴルファーはこれくらいの潜在能力は持っていると思います。目を見張るようなショットを打つよりも、当たり前のことを当たり前にできること、それを引き出すようにコースマネジメントをすることが重要であると思います。

 

有効な経営データを収集できるようデータの発生・入力段階に一工夫を加え、経営データの分析・構造化を行ない、さらに利益目標を構造化・ブレークダウンした重要業績指標(KPI)を設定し、それを柱にした業績管理、組織強化、人材教育を行なっていく、これは先進的なマネジメント手法として多くの企業が導入しています。

だからこそ、ゴルフでの失敗は経営の教訓にできるのです。
また、戦略論やマネジメント論を学ぶための良き教材になるのです。